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AJ BellでLifetime ISA投資をはじめた

Posted Dec 22, 2023

イギリスに移住しておよそ1ヶ月半が経ち、Stocks & Shares Lifetime ISAによる資産運用を開始しました。この記事では、我が家の業者選定の基準、投資信託によるポートフォリオについて紹介します。

先日、イギリスでの資産運用:30代夫婦のISA運用方針で書いた通り、イギリスでISAを活用した資産形成を進めています。

Stocks & Shares ISAについては、妻名義のものはVanguard、自分名義のものはInteractive Brokersに口座を開設して、積み立てを開始しています。11月にイギリスに来たのでそれから1、2回投資をしたことになります。

前回の記事では、Lifetime ISA(以下、LISA)で使う業者が未定で始められていませんでしたが、ようやく重い腰を上げ、運用を開始したので、その紹介になります。

我が家のLifetime ISA活用ポイント

  • 現金で運用するCash LISAではなく、株やファンドで運用するStocks & Shares LISAを使う
  • 夫婦2人ともAJ Bellに開設
  • HSBC Global Strategy Dynamic C Accというファンドに一括投資

現金で運用するCash LISAではなく、株やファンドで運用するStocks & Shares LISAを使う

これは、前回の記事にも書いた通り、Stocks & Shares LISAを使うことにしました。

今のような高金利が続く見込みであれば、Cash LISAでも良いかもしれませんが、面白みに欠ける気がするんですよね。サービス提供会社が提示しした金利をのむことになるので工夫の余地がないというか、夢がない。この感覚伝わるでしょうか。やはり少し手数料が高かったとしても、損をするかもしれなくても、自分で工夫して運用できるStocks & Shares LISAが良いかな、と考えています。

Cash LISAでは、運用利回りがCash LISAの提供元に依存することによる面白みのなさやパフォーマンス改善の工夫の余地がない点が難点でした。当分金利が下がらないのかもしれませんが、個人的には市場金利から業者の取り分を取ったあとの金利が自分の利回りになるのは損をしている気がしてなりません。

夫婦2人ともAJ Bellに開設

結局、前回の記事に書いた通り、AJ Bellに口座を開設しました。

面倒でも自分なりに工夫ができる、かつ低コストというのが自分の基準になりました。インデックスファンドはある意味ポートフォリオ構築の基本ツールなので必須です。

Stocks & Shares LISAを選ぶ基準

  • 個別銘柄、ETF、投資信託が買える
  • 特にインデックスファンド
  • 買える銘柄が多い
  • 手数料が高くない

いろいろ調べてみるとStocks & Shares LISAを提供している業者には大きく分けて3種類あることがわかりました。

Stocks & Shares LISAの種類

  • パッケージ型:特定のテーマに合わせた数種類のみを提供(サステナブル、業種、リスク許容度など)
  • 商品限定型:パッケージ型 + 業者が選んだ個別銘柄やファンドが買える
  • セルフサービス型:最も多くの個別銘柄、ファンドが買える

Nutmegなどはパッケージ型、Dodl by AJ Bellは商品限定型、AJ Bellはセルフサービス型という感じでしょうか。

当然、パッケージ型が最も簡単に投資を始められます。アプリを入れて、口座開設して、数種類から選ぶだけ。初めて投資をするユーザーには簡単で良さそうです。ただ、その分コスト負担が大き区なります。これはCash LISAに対して感じていた「業者依存」「工夫の余地がない」なので個人的には却下ですね。

サステナビリティ関連の投資テーマが必ず含まれているのも個人的にはNGです。サステナビリティは重要なテーマではありますが、投資という観点でいうと「SDGsウォッシュ」などの問題もあり、個人的には懐疑的です。

商品限定型はある程度の工夫、自由がきく点で個人的にプラスです。パッケージ型で合わない投資中級者層をターゲットにしているサービスに見えます。パッケージ型と同じように流行りのテーマに合わせたファンド、有名企業の個別銘柄、おすすめファンドあたりに投資できます。Dodl by AJ BellはUIが良さそうだったので最後まで候補に入れていました。ただ投資できるおすすめファンドに自分が投資したいものがなかったので断念しました。

最後がセルフサービス型ですね。簡単に言ってしまえば普通の証券会社です。イギリスで個人が取引できる商品のほとんどにアクセスできます。途中で方針を変えても自分でポートフォリオを組み直すだけなので柔軟性もあります。ネットで検索してAJ Bellを見つけて、手数料も標準的だったので決めました。このセルフサービス型は業者間で競争できるところが手数料、ブランド、UIくらいで今回は手数料が標準的な水準だったのでサクッと決めました。

個人的な基準にも合っているのはセルフサービス型であるAJ Bellでした。個別銘柄やETFはもちろんとして、投資信託(Funds)の取り扱いも充実しており、個人的な基準を満たしていました。

手数料については、円安ということもありますが、口座維持手数料も取られるため、日本に比べると全般的に高いと感じるかもしれません。仕方ないことですが。

HSBC Global Strategy Dynamic C Accというファンドに一括投資

AJ Bellに口座を開設し、ポートフォリオを考えるうえでも手数料がボトルネックになります。ETFの1回の取引で9.95ポンドの売買手数料が取られます。約1,800円(2023年12月23日時点)です。一方で投資信託(Funds)は1回1.5ポンド(約271円)です。この手数料を考慮して投資信託(Funds)でETFと同等のポートフォリオを組むことを考えました。

自分が長期の資産運用で使う基本的なポートフォリオは、株式60-80%と債券20-40%を組み合わせたものです。手数料を考えるとできるだけファンドの数減らすことがコスト削減につながりそうです。この観点からいくつかのパターンでコストを試算してみました。

  • (a) 株式に投資する投資信託1銘柄と債券に投資する投資信託1銘柄を組み合わせて運用
  • (b) 株式60-80%:債券20-40%を組み込んだ投資信託を1銘柄だけで運用

結果としては(b)の方が低コストということになりました。(a)の場合には、価格変動で比率が変わった場合にそれぞれ売買して比率を目標に近づける「リバランス」のコストも自分で負担することになるので、(b)で行くことにしました。

株式60-80%:債券20-40%を実現するファンドを検索し、運用コストが低く、運用元もブランド力もあるHSBCということで「HSBC Global Strategy Dynamic C Acc」というファンドを選びました。

HSBC Global Strategy Dynamic C Acc」は、70%以上の株式と30%以下の債券を低い変動率(Volatility)で運用することを目指したファンドということです。「HSBC Global Strategy Dynamic C Acc」については、もう少し調べてみないと最終的に良し悪しは判断できませんが、記念すべきStocks & Shares LISAにおける最初の投資はこの銘柄から始めることにしました。

年度末(4/5)まで期間もなく、債券を一定含むことで株式のみに比べて変動が小さいことから4,000ポンド一括投資しました。Regular Investment(積立)だと一部の個別銘柄やETFも取引手数料が安くなるという情報も見つけたので、来年度以降の運用方針は改めて考えようと思います。

さいごに一言

ISA活用の記事に続き、今回はStocks & Shares Lifetime ISAを始めた際のことをまとめておきました。今回は、投資信託を使って簡易的なポートフォリオをつくりましたが、来年度はRegular Investment(積立)でETFを使ったポートフォリオを考えていきたいと思っています。

Lifetime ISAはすごく良い精度だと思いますので、イギリス在住の方、特に若い方にはぜひ活用してもらいたいですね。この記事が何かの参考になれば嬉しいです。