機械学習用PCを更新
Posted Jun 27, 2018
以前の記事「(9/23追記)機械学習用PCを自作」で紹介した通り、機械学習用PCを作成して利用しています。従来のCPUは4スレッドでしたが、LightGBMをRandomizedSearchCVなどを使ってパラメーターのチューニングをしていたところ、GPUではなく、CPUのスレッド数がボトルネックになる場面が多く出てきました。Intel Pentium G4560からRyzen5 1600に変更して、スレッド数を3倍に拡張しました。
CPU換装に向けた比較表
同程度の予算であれば、Ryzenを選んだほうがさらにスレッドを増やせそうだったので、Ryzen5 1600を選択しました。調べてみると1スレッドあたりの処理性能はCore i7 7700に及ばないようですが、うまく並列化できる処理ならRyzenも健闘しているようだったので、今回はスレッド数を増やすことを優先することにました。
(2018/6/21比較時)
# | CPU | 費用(円) | コア | スレッド | TDP(w) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | Core i7 7700 | 34,500 | 4 | 8 | 65 | |
2 | Core i7 7700T | 36,000 | 4 | 8 | 35 | |
3 | Core i7 7700K | 37,500 | 4 | 8 | 91 | |
4 | Ryzen5 1400 | 29,500 | 4 | 8 | 65 | CPU単体15,000円 |
5 | Ryzen5 1600 | 31,500 | 6 | 12 | 65 | CPU単体17,000円 |
6 | Ryzen5 2400G | 32,500 | 4 | 8 | 65 | CPU単体18,000円/GPU付 |
7 | Ryzen5 2600 | 37,500 | 6 | 12 | 65 | CPU単体23,000円 |
8 | Ryzen7 1700 | 41,500 | 8 | 16 | 65 | CPU単体27,000円 |
※ Ryzenシリーズはマザーボード「BIOSTAR B350GTN」9,000円、CPUクーラー「CRYORG C7」5,500円を追加した価格。 |
LightGBMは、GPGPUとしてOpenCLを利用しているようなので、GPU付のRyzen5 2400Gもかなり惹かれたのですが、GPUはすでにGTX1050Tiを持っていたので、スレッド数3倍を優先しました。
変更後のパーツ構成
メモリ、ケース、電源、GPUは流用できたので、構成上はCPU、CPUクーラー、マザーボードの換装になりました。CPUクーラーは、Ryzen5 1600の付属品だとケースに収まらないため、薄型のCPUクーラーを新規購入しました。
マザーボード:BIOSTAR B350GTN http://www.biostar.com.tw/app/jp/mb/introduction.php?S_ID=878
CPU:Ryzen5 1600 https://www.amd.com/ja/products/cpu/amd-ryzen-5-1600
CPUクーラー:CRYORG C7 http://www.dirac.co.jp/c7/
メモリ:Crucial DDR4-2400 16GB 2枚組 32GB http://www.crucial.jp/jpn/ja/memory-desktop
GPU:GeForce®GTX 1050 Ti StormX(NE5105T018G1-1070F) http://www.palit.com/palit/vgapro.php?id=2719&lang=jp
ケース:Fractal Design Node 202 Black http://www.fractal-design.jp/home/products/cases/node-series/node-202 ※CPUクーラーは高さ55mmまで。
電源:玄人志向 80PLUS GOLD取得 SFX電源 400W http://www.kuroutoshikou.com/product/power/sfx_tfx/krpw-sxp400w_90_/
既存パーツの売却
不要なパーツは取っておいてもゴミになるだけなのでショップに売却しました。 CPUとマザーボードで合計6,000円の回収となります。
ASROCK H170M-ITX/a 購入価格:12,980円 売却価格: 3,500円(-9,480円) ※付属品欠品のため500円引きでした。
Intel Pentium G4560 購入価格:6,479円 売却価格:2,500円(-3.979円)
さいごに
今回は、機械学習用の自宅サーバのスレッド3倍増を狙ってCPUとマザーボードを換装しました。最終的に約24,000円の支出となりましたが、スレッドが3倍になり検証のサイクルをより速く回せるようになるため効果はある!と、思います。
■新規投資額 計:約24,000円 (内訳) 支出:30,000円
- マザーボード:BIOSTAR B350GTN(9,000円くらい)
- CPU:Ryzen5 1600(16,500円くらい)
- CPUクーラー:CRYORG C7(5,500円くらい)
- 割引:CPU、マザー同時購入割引(-1,000円)
収入:6,000円
- マザーボード:ASROCK H170M-ITX/a(3,500円)
- CPU:Intel Pentium G4560(2,500円)
■累計投資額 計:105,000円 (内訳) 構築:59,000円 メモリ拡張(8GB→32GB):22,000円 スレッド拡張(2C/4T→6C/12T):24,000円 ※ 次はSSDあたりが怪しいなぁ・・・。
ついに累計投資額が10万超えました。投資に見合うよう、しっかりスキルアップ、収益アップを図っていきたいと思います。